平成23年度 事業計画

 本県の内水面漁業は漁業生産のみならず、県民に安らぎと潤いをもたらす遊漁をはじめとする健全なリクレーションの場として、多面的に利用されている。
 しかしながら、内水面を取り巻く環境は、各種利水施設の過剰な取水による流量の著しい減少、相次いで施行される河川工事や産業排水の流入等による漁場の荒廃、カワウやブラックバス等外来魚による漁業被害、漁業関係者の高齢化、組合員の減少など依然として厳しい状況下に置かれている。
 このため、23年度事業の実施に当たっては、前年度の事業を更に強化し、漁業協同組合の経営強化のための検討、ブラックバス等の外来魚やカワウ等に対する駆除及び啓発指導を強化するほか、内水面漁業資源の維持増大のための増殖事業を実施する。
 また、森林の持つ水源涵養機能の重要性を認識しつつ、森林再生活動の支援や河川清掃等に取り組むなど、漁場環境保全に向けて関係団体と連携して事業を推進する。  


1 指導事業

(1) 教育情報事業
 本会に属する会員などの知識、資質の向上を図るとともに漁業後継者の育成に向けて各種研修会、講習会を開催する。
 また、本会や会員の業務等を広報するため、年1回以上機関紙(新潟県内水面漁連だより)を発行するとともにホームページを改訂し、新しい情報を提供する。
(2) 漁場環境保全事業

 @ 河川懇談会の開催   
 国土交通省北陸地方整備局、新潟県との河川懇談会を開催し、内水面漁業への理解を求めるとともに工事被害の未然防止、多自然河川づくりの推進、魚道の整備、維持流量の確保、水質汚濁防止等、漁場環境の保全を推進するほか、「河川改修が河川環境に与える影響」等をテーマとした講演会を開催する。

 A その他の漁場環境保全
 ダム、河川工作物の設置や工事による被害、汚濁水の流入による漁場環境の悪化を未然に防止するため、関係機関と協議、指導する。

(3) 河川流域振興活動実践事業
 内水面漁業の実態、アユの遊漁実態等に関する調査及びカワウ等 による漁業への影響を調査する。
 また、地域住民や内水面利用者に対して、「外来魚の再放流禁止」などの啓発や内水面漁業制度等に関する知識の啓発 、及び釣り教室の開催による遊漁者へのマナー指導、情報提供など内水面漁業の活性化に係わる実践活動を行う。

(4) 遊漁対策事業

 ① 遊漁団体との懇談会の開催
渓流釣りの発展を目的に、遊漁者団体と渓流魚に関する懇談会を開催する。

 ② 遊漁者監視指導事業
渓流釣りのマナー向上と密漁防止を目的に、漁場進入道 路等で一斉監視・指導を実施する。

(5) 内水面漁業生産統計調査委託業務
県内の河川湖沼における漁獲量等の基礎資料の整備を目的に、全国内水面漁連の委託を受け、内水面漁業生産統計調査に係わる実査業務を実施する。

2 淡水魚増殖事業   

 河川・湖沼における水産資源の維持増大を図るため、県の助成を受け淡水魚の増殖事業を実施する。
(1) 淡水魚放流事業
 種苗生産漁協、県内外の種苗生産業者から健苗を入手し、下記の数量を県内河川湖沼に放流する。  
ア  ユ 23,995kg
コ  イ 11,100kg
フ  ナ 6,105kg
ニジマス 3,930kg
ウナギ 258kg
イワナ 703,400尾
ヤマメ 654,000尾
カジカ 183,400尾
サクラマス  1,590,000尾
モクズカニ 630s

(2) 稚アユ採捕放流事業
 寺泊野積地先の大河津分水路河口で稚アユを採捕し、県内河川に放流する。
         採捕放流計画(希望数量)   2,250kg
(3) アユ中間育成事業
(社)県水産振興協会から2,735千尾の元種苗を購入、下記の9組合で約17.3トンを生産し、放流する。   
大川漁協 90,000尾
三面川鮭産漁協 620,000尾
荒川漁協 200,000尾
阿賀野川漁連 100,000尾
加茂川漁協 70,000尾
五十嵐川漁協 200,000尾
魚沼漁協 965,000尾
中魚沼漁協 250,000尾
糸魚川内水面漁協  240,000尾

合   計 2,735,000尾

(4) 外来魚被害緊急対策事業
 内水面における水産資源の保護、回復及び内水面漁業の秩序を保持するため、県及び全国内水面漁連の助成を受け、内水面水産試験場に指導を得て、ブラックバス等外来害魚の駆除を実施する。  
 
 「駆除予定水域と関係漁協」
三面川 三面川鮭産漁協
阿賀野川下流 阿賀野川漁協
阿賀野川中流 東蒲原郡漁協
加茂川(下条ダム湖含む) 加茂川漁協
刈谷田川(溜池含む) 刈谷田川漁協
信濃川下流 信濃川漁協
信濃川中流(五辺の池含む) 魚沼漁協
信濃川上流(貝野川・明神の池) 中魚沼漁協
福島潟、新井郷川  福島潟・新井郷川漁協
*奥只見ダム湖については、全内漁連補助事業で実施

(5) カワウ駆除対策事業
 阿賀野川水系、信濃川水系のほかに三面川水系及び荒川水系を新たに加えて増加したカワウについて被害防除対策、捕獲などを実施し、被害の軽減や実態を明らかにする。
 長岡技術大学と引き続き共同調査を行って、防除手法の開発に努める。

3 県内共通遊漁証発行事業   

 遊漁者の利便性を目的に漁業協同組合、釣具店等の協力で「アユ・サクラマス・モクズガニを除く全魚種」と「コイ・フナ」の県内共通遊漁券を発行する。
 また「遊漁のしおり」を発行し、本県における内水面漁業制度と遊漁に関する情報提供を行い遊漁者への啓発指導を実施する。   
 なお、発行に伴う遊漁料金は発行経費等を差し引き、過去2ヵ年間のアユ、サクラマス、モクズガニを除く放流実績に基づき各漁協に配分する。